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外患誘致罪

「死刑になりたかった」と甘えたことを言って街中で刃物を振り回すアホがいますが、そんなに死刑になりたいのであれば、通り魔などせず、「外患誘致」を目指すべきでしょう。

いや、目指してはいけません。「外患誘致」とは、外国政府とタッグを組んで日本国に対して武力を行使させることです。そんなこと、刃物を振り回す以上に迷惑千万です。実際にこの外患誘致罪で処罰されたという人は、戦前戦後を通して一人もいません。つまり、外患誘致をすれば日本初ということになります。もちろん、なってはいけません。

……このネタ、やけに取り扱いが難しいのです。不謹慎にも度が過ぎる一方で、どこか浮世離れした話でもあるため、どこまでボケることができるか、そのギリギリの線が読めないのです。めっちょこ真面目な人からすればけしからん!という話だし、かといって外患誘致を勧めるなんてけしからん!と怒るのは、ちょっとニヨニヨする話だったりしなくもない。こんな難しい題材、なかなかありません。

「外患誘致」という言葉も、なんだか奇妙な言葉です。特に「外患」という単語に馴染みが全くないため、「外患=外国人の患者」という意味に取ってしまいかねません。外国人の患者と聞いてすぐに頭に浮かんだのがソ連で大火傷を負ったコンスタンチン君なのですが、みなさんも同じでしょうか。コンスタンチン君って誰?なんて人はいませんよね、みなさん知ってますよね。

サハリンで大火傷を負ってしまったコンスタンチン君、すったもんだの末に日本の病院で治療を受けて元気になったわけですが、外患が外国人の患者という意味で、なおかつ誘致したら死刑なんてことになっていたら、コンスタンチン君は助からなかったことになります。助かってよかったです。

またしても話が素っ頓狂なことになっていますが、この救出劇、当時のソ連と日本の関係を考えると結構無茶な話で、1990年当時、かなりニュースやワイドショーを賑わせました。10年後の2000年7月25日には『プロジェクトX〜挑戦者たち〜』で緊急搬送の経過が放送されたぐらいです。繰り返しますが、外患が外国人の患者という意味で、なおかつ誘致したら死刑なんてことになっていたら、コンスタンチン君は助からなかったことになります。助かってよかったです。

繰り返す必要は全然ないですね。

とにもかくにも、外患誘致のネタは難しいことがわかりました。今後は、もうちょっとぬるいネタで頑張りたいと思います。合掌。