ちょっと振り向いてみただけなどと中途半端なことではいけない。やるからには全力で振り向かねばならない。そう思ったので筆をとった次第である。
違法人はイリーガルな人なのです。
よくわからないかもしれませんが、ここは大切な点ですので、しっかりと説明させて頂きます。
まず、違法行為について。これは、法律に背く行為を指します。方程式で表すと、AはBである、となります。この関係性があることをしっかりと認識しましょう。
そのうえで、違法人です。法律に背く人、つまり人そのものを指します。その存在そのものが違法なのです。ここが大きなポイントです。法律上、存在することを許されない人、何をしたわけではなく、何をするわけでもなく、ただ存在そのものが違法なのです。違法人というのは、そういうものすごい存在なのです。生まれた瞬間から違法なのです。何度も申し上げますが、違法なのは行為ではありません。人として存在すること、そのものが違法だからこそ、違法人なのです。
差別かもしれませんが、悪法も法と言います。違法人を合法人にするためには、法律を変えなければなりません。法律がある以上、違法人は存在し続けます。差別なのか、それとも区別なのか、その判断は立法府である国会に委ねられており、司法が違法か合法かを判断するのです。差別として判断し、違憲とみなすことも可能性として否定はしませんが、違憲だから即合法というわけではなく、法律をどうにかするまで、違法人は違法なままで生きることになるのです。
ちょっと振り向いてみただけの違法人ですが、2番では悲しみをもて余しています。つまり、生まれたときから違法であるとされた違法人の大いなる悲しみを歌にしているのです。
すこし話は変わりますが、この記事を書くにあたり、なぜか軽犯罪法を調べていたのです。軽犯罪法なので、大した犯罪ではないのですが、まぁなんか仕方ないよね〜って感じの行為が結構ずらずらと並んでいるのですが、軽犯罪法第1条第22号がひょっこりとんでもない。
二十二 こじきをし、又はこじきをさせた者
なんかひどいです、この文章。
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
こじきをしたら拘留又は科料ですよ。なんだかすごくもんにょりになります。お金がないからこじきをしているのに、こじきをしたら拘留もしくは科料。科料ってのは言わば罰金みたいなもんです。どうやって支払えばよいのか、さっぱりわかりません。
それはそうとして、久保田早紀が歌っていたのはイリーガルな違法人ではなく、異邦人です。頑張りましょう。合掌。