前回と同じく、タイトルを見ておわかりかと思いますが、こういうのを「出オチ」といいます。2回続けて「出オチ」で勝負するぐわぐわ団です。よろしくお願い申し上げます。
町内会のお祭りとかで、ご近所のお父さん同士が集まって、何か出し物でもせにゃならんことになったとします。「フラダンスでもするべぇ」と誰かが言うものの、アレは意外と難しいうえ、本気でフラダンスをしている奥様方というのは日本各地にたくさんいらっしゃいます。余興で冗談交じりにフラダンスの真似事でもしようものなら、本気でフラダンスをしている奥様方から猛烈な反発をくらうことになります。フラダンスをバカにしているのか!と、いらんお怒りを買うことになり、ろくなことになりません。
そのあたりは重々承知のうえで、じゃあ何をするのかという話になるのです。ご近所のお父さん同士でああでもない、こうでもないと小一時間話し合いが持たれた際、若かりし頃にギターを弾いた経験があったり、バンドを組んでドラムを叩いたことがあったり、NHKののど自慢で鐘2つゲットしたりと、みなさん音楽にはちょっとこだわりがあることがわかりました。
こうなると話は早い。「じゃあバンドを組んで歌でも歌うっぺ!」みたいなノリになるのは想像に難くないわけです。ていうか、このようなシチュエーションとなれば、ほぼ100%の確率でこのようなバンドを組んで歌でも歌うっぺ!になるのです。
その際のバンドの名前が、これまた誰かのしょうもない思いつきで「みんな父親なわけだし、父バンドがええな!」となります、ほぼ100%。バンド名が決まる頃には会議が行われている公民館の床に焼酎の瓶が2、3本転がっている状況で、みんなへべれけになっていますから、「父バンドええなぁ!」「まずはバンド名でみんなをぐっと掴んでしまえるからな!」「ぐっと揉むの間違いちゃうんか?」「ブラジャー!」と大騒ぎです。日本の夜明けはまだまだ遠いなと思う瞬間です。
そんなこんなで、べろんべろんになったお父さん同士が頑張って練習して、町内会のお祭りでデビューライブ&ラストライブを行うことになります。
「ぼくら、父バンドです!」
と叫んだときの、薄ら寒い会場の雰囲気を想像してみてください。合掌。