女子高生(17)が、さえないファミレスの店長(45)に恋をするというこの映画。感想としては「大泉洋がなんだかんだでかっちょいい」でした。
いろいろと思うところはあれども、まずはキャスティングもされていないというのにTEAM NACSのリーダー・森崎博之が出演している点に注目です。たぶん、なんのことかさっぱりわからないと思いますのでネタバレしないようにうっすらと書きますが、大泉洋の先輩は絶対に森崎さんです。わかる人にだけわかればいいです。
他にも『おにぎりあたためますか』を知っているのでニヨニヨしてしまったり、『水曜どうでしょう』が好きなので「(原題)Men and alcohol」を思い浮かべずにはいられなかったり、ついつい映画から離れたところで楽しんでしまいましたが、映画そのものもとてもよい映画でした。
「未練ではなく執着」という言葉が映画の中で出てきます。
夢をあきらめきれない感情を「未練」ではなく「執着」という言葉で表現しようとするところに、なかなかにぐっとくるものがありました。私自身の経験で恐縮ですが、終戦直後のモノ不足の折、明日を生きるためにはまず食べ物を探さねばならないというのに、気がついたら紙とペンを手にしていたことを思い出し、あの感情は確かに「未練」ではなく「執着」だったと思うのです。
今でこそ、iMacですちゃらかとブログで文章を書いているものの、あの当時は一文字書くだけでも必死でした。そんな「執着」があるからこそ今があるのです。
とはいえ、私は別に小説家になりたいわけではありません。小説を書くなんてのはとても難しいことで、登場人物、あらすじ、いろいろなことを考えなくてはいけません。そんな面倒なことができようはずもなく、ただただ思いつくままに駄文を書き連ねるのが楽しいのです。終戦直後に書いた「自分の文章がつまんないとか、需要がないとか、判断するのは自分じゃない」という文章は今もちょいちょい読まれていますが、とにかく好き勝手に文章を書くのは楽しいものです。
映画の話をするつもりが、ついつい昔話をしてしまいました。お年寄りの話は聞いておいて損はありませんが、かと言って得でもありません。合掌。
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