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日本人に向いている競技

いつのことだか思い出そうとしても思い出せないのですが、テレビでマラソン中継をしていたとき、解説の人が「マラソンは日本人に向いている競技ですからね」と、ありえないことを口にしていました。

日本人なら誰しもマラソンに向いているというのは、さすがに話が大雑把過ぎます。その場でテレビ局に電話をして「なんというでまかせを公共の電波に流すのだ!一視聴者として断固抗議する!」とクレームの電話でもしようかと思ったのですが、あいにく電話をするような度胸がないのと、私の母語であるフランス語で捲し立てたところで、テレビ局の人が理解できないであろうと慮り、電話するに至りませんでした。

それより、「慮る」って「おもんぱかる」って読むんですよ。音読みならいざしらず、訓読みで半濁音が入る漢字はめっちょこ珍しいのです。どうも「慮る」しかないっぽいです。慮るとは、よくよく考える、熟慮するという意味です。

とりあえず、慮ってテレビ局に電話をするのはあきらめて、マラソンは日本人に向いているのかどうかを考えてみましたが、42.195キロというめためたに長い距離をたかだか2時間だか、3時間だかで走るなんて、そうそうできることではありません。フランス人の私には理解できないことです。いつからフランス人になったのかはわかりません。

本当に日本人に向いている競技というのは、おふとんで寝ることです。畳の上におふとんを敷いて寝ることにかけては、日本人は世界でナンバーワンでしょう。オンリーワンではなく、ナンバーワンです。フランス人の私はフランスベッドで寝るのが一般常識ですが、日本人であれば畳の上におふとんで寝るのが向いています。

南国の島国であれば、ハンモックで寝るというのもよろしい。ただ、ハンモックの使い方をほとんどの人が間違っていて、あれは吊るしてある方向と垂直になるように寝るのが正しくて、ハンモックに対して平行に寝ようとすると、体がくんにゃりしてしまって寝るに寝られないのですが、なんのことだかわからないと思いますので、ハンモックはハンモックでよいと思います。

そろそろ、こたつの季節です。こたつで寝ると風邪をひくと言いますが、あれは妖怪こたつ返しの仕業です。お気をつけください。合掌。