高級なマーガリンになればなるほど、バターにすり寄ろうとする姿勢が垣間見え、マーガリンとしてのプライドはどこにいったと怒りに震える日々を過ごしています。どれぐらい震えているかというと、1秒間に150回は震えています。
こちらは京セラのファインシャープナーという電動研ぎ器です。ファインセラミックス製の砥石が1秒間に150回以上往復する音波振動によって、刃物を素早く鋭い切れ味へと仕上げます。つまり、この研ぎ器ぐらいに震えているのです。
先日潰れたローソンで買ったPBブランドのマーガリンがなくなったので、新しく買ってきました。別に何でもよかったのですが、たまには贅沢をしようと思いまして、こちらの「小岩井マーガリン【発酵バター入り】」を買いました。とても美味しいです。しかし、箱には「バターのようなおいしさ」と書かれていたのです。バターは美味しい。それは十分理解できますし、バターのような美味しさであれば美味しいに決まっています。
ただ、それでよいのでしょうか。この「小岩井マーガリン【発酵バター入り】」は、あくまでもマーガリンです。バターにすり寄っていますが、マーガリンなのです。バターではありません。
ものまね芸人のコロッケをみなさんご存知だと思います。美川憲一のものまねは絶品ですが、100%そっくりそのままマネをしているわけではありません。美川憲一の特徴をとらえて、強調し、笑いへと昇華させることでオリジナリティを出しています。決して、美川憲一そのものではないのです。結果として、美川憲一のものまねではあるものの、コロッケのオリジナル芸となっているのです。
マーガリンもこのコロッケの境地を目指すべきではないでしょうか。バターになろうとするのではなく、バターの良さを取り入れつつ、マーガリンとして生きていくべきなのです。
なお、今回は小岩井のマーガリンにしましたが、更に贅沢を極めるのであれば大岩井のマーガリンを買うべきでありました。合掌。