ことわざか何か知りませんが「金持ち喧嘩せず」と言われています。
この言葉、裏を返せば「貧乏人は喧嘩をする」ということになります。
喧嘩なんて勝手にしたければしてもらえばよいのですが、財産の多い、少ないで喧嘩をする、しないという話ではないはずです。財産があろうと喧嘩をする人はするのです。アメリカ大統領選挙を見ていたらよくわかります。現アメリカ大統領の不動産王と、前ニューヨーク市長の大富豪の言い争いなど聞くに耐えないもので、「金持ち喧嘩せず」じゃなかったっけ?と思わずにはいられません。
結局、喧嘩をするかどうかはその人の素養によるものであり、お金をもっていても、喧嘩をする人はするし、お金を持っていなくても、喧嘩をしない人はしないのです。
「金持ち喧嘩せず」と最初に言い出したのはフランスの富豪フランクリン・ベンジャミンです。フランス革命において市民が決起する中、フランクリン・ベンジャミンは「金持ち喧嘩せず」と言い、家族を残してひとり国外脱出をはかったものの、途中で見つかってしまい、別に罪も犯してはいないのですが、なんとなくギロチンにかけられてしまったかわいそうな人です。家族を残して国外脱出をはかったというのが卑怯な感じがしたのでしょう。家族は市民から同情され、特に何もされませんでした。
しかしながら、最近の研究において「金持ち喧嘩せず」と言ったのはフランクリン・ベンジャミンではないという説が出てきました。パリ大学の歴史学の権威であり、フランクリン・ベンジャミンの血をひくフランソワーズ・ベンジャミン教授が、新しい説を先日の学会で発表したのです。
「金持ち喧嘩せず」と言ったのはフランクリン・ベンジャミンではなく、ロドリゲス・ラ・フェルナンデス伯爵であったというのです。この説に学会は大いに沸き、フランスでは盛んに議論が行われていますが、日本ではどの報道機関もこのニュースを取り上げていません。新型コロナウイルスのことばっかりで、このように重要なニュースが見向きもされていないのは大変残念なことです。合掌。