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神保町

それは私が神保町を歩いていたときのことです。

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しかしながら、私は神保町がどこにあるのか知りません。東京にあるであろうことは知っているものの、東京の地理にはめちょんこ疎くて、とにかくどこに東京駅があって、どうやって銀座や浅草に行くのかとかはちんぷんかんぷんで、渋谷はちょっと通ったことがあるのですが、だからといって渋谷の街を知っているかと言われると「知らない」と断言できるぐらいに東京には疎いのです。

おわかりかと思いますが、私は神保町に行ったことがありません。たぶん、ないはずです。いや、小学校2年生の時に家族旅行でハトバスに乗って東京観光をしたことがあって、その時にもしかしたら神保町を通ったかもしれませんが、歩いたという記憶はありません。もっと言うと、そのときのバスガイドさんが最後に歌を歌ってくれたのですが、その歌がめっちょこうまかったのと、なんとなくその歌に感動してしまって記憶が美化されているせいか、すんごい美人のバスガイドさんだったように覚えているのです。小学2年生の時の話ですから、たかだか10年ほど前の話ですけれど、記憶というのは曖昧なもので、そしてきっちり覚えているわけでもないのですが、思い出は美化されたままでそっと宝箱にしまっておくのがよいのではないかと思うのです。私たちの目は前を向いていますが、その理由は前に向かって歩くためであり、思い出は時々思い出すぐらいがちょうどよいのです。何を言っているのかさっぱりわかりません。

話を戻しますと、神保町に行ったことがないのです。にも関わらず冒頭で「それは私が神保町を歩いていたときのことです。」と書いてしまいました。「それ」とは何でしょう。何となく小咄でもはじまるのかな?という印象を受けた方もいらっしゃるかと思いますし、「それ」を想像された方もいらっしゃるかもしれませんが、そもそも神保町に行ったことも歩いたこともないのに「それ」があるわけもなく、指示語の指し示す内容が全くないという、とんでもない話でございます。合掌。