ぐわぐわ団

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京都の大文字焼き

「京都の大文字焼き」などと言うと、京都人から「死ねどす」と怒られるので言いませんが、アレは正式には「五山の送り火」と言います。しかし、私にとっては、アレは誰が何といおうと「京都の大文字焼き」なのです。京都人全員を敵に回すようですが、ここは一歩も引きません。背水の陣です。

たかだかぐわぐわ団の与太話の記事で何が背水の陣だと思われるかもしれませんが、実はあんまり京都によい思い出がありません。本日はそんな京都のお話。

中学生の頃だったでしょうか。「ピザ食べ放題の店があるそうだ!すげえ!」と友人が騒ぎ出しました。まだ、インターネットはおろか、テレビもラジオもない時代です。いや、少し言いすぎました。吉幾三の「俺ら東京さ行くだ」じゃないんだから、テレビやラジオはありました。とにかく、どこからか「ピザ食べ放題の店」の情報を仕入れてきたのです。私たちは胸踊りました。ピザが食べ放題!お腹が空けば、進駐軍のトラックを追いかけて「ギブミーチョコレート!」と叫びながらついていくなんてことをしていたのですから、ピザ食べ放題なんて極楽か天国じゃなかろうかと。

というわけで、友人たちと連れ立って、四条だったか、三条だったか、とにかくピザ食べ放題の店に行きました。名前をシェーキーズと言います。

1時間で700円かそこらだったと記憶していますが、記憶はあいまいです。最近、年のせいか、ついさっきの記憶もあいまいなので、昔の記憶などあいまいどころかスッカスカです。進駐軍のトラックを追いかけていた記憶なんてほとんど頭にありません。そんなことはともかく、700円でピザ食べ放題!うひょー!と思っていたら、飲み物は別料金で、コーラ1杯200円だか300円だか。そして、水はどこにも見当たりません。つまり、ピザはいくらでも食べてもいいけれど、水分補給をしたければ200円だか300円だかでコーラを飲みなさいということなのです。

私と友人たちは「飲み物は高いからピザだけ食べる」という選択をしました。そして、手に取るピザがどれもこれもめちゃくちゃ辛いし、味が濃いし、喉がかわくし、かといって食べ放題ですから、それこそ死に物狂いで食べるわけです。何か飲まないと死ぬと思いつつも、それなら死ぬというぐらいの勢いでピザを食べました。

それから数年間、ピザなど見たくもないと思ったものです。何のことだかわからないと思いますが、私が京都によい思い出がないのはこのような理由です。合掌。