ぐわぐわ団

読んで損する楽しいブログ

私たちの知らないクジラの世界

新聞の広告欄を見ていて「え?」と疑問に思ったことをつらつらと書きます。今回の話はめっちょこややこしいので、読んでから「ややこしいわ!」とツッコミを入れぬよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

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まずはこちらをご覧ください。ナショナルジオグラフィック日本版の広告です。『私たちが知らないクジラの世界』という特集が組まれているようです。

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まず、私とは誰か?という問題ですが、これはおそらくナショナルジオグラフィックの記事を書いた人を指すのではないかと思われます。もし、「私は私よ!」と異論を唱える方がいらっしゃる場合は私の脳に直接電波でご意見下さいますよう、よろしくお願い申し上げます。

広告を出しているのもナショナルジオグラフィックなわけですし、私というのは記事を書いた人ということで10人中9人ぐらいの同意は得られるのではないかと思うのです。そういう前提条件で話を進めます。となると、私たちというのは、記事を書いた人を含めて読者である我々をも含んだかたちで「私たち」なのです。上の絵で描いておいたのですが、記者からみてごみちゃんはあなたですし、ごみちゃんとうさちゃん(仮)があなたたちです。そして、記者、ごみちゃん、うさちゃん(仮)は私たちとなります。ここまでの説明も10人中8人ぐらいの方は同意頂けるのではないでしょうか。

さて、『私たちが知らないクジラの世界』における私たちは、記事を書いた人も含みます。そして、クジラの世界に関して、記事を書いた人は知らないのです。ここで大きな矛盾が発生します。記事を書いた人がクジラの世界について知らないのです。何と言っても『私たちが知らないクジラの世界』だからです。『私たちが知らなかったクジラの世界』なら過去形ですから、今は知っていて記事を書いたということも言えますが、『私たちが知らないクジラの世界』は今まさに知らないのですから、知らないことは知らない以上、知らないとしか書けないはずなのです。なんか、ヘンなのです。

いっそ、『あなたの知らない世界』にすればよかったのにと思います。おわかりだろうか、このクジラの写真の右下には……落武者の霊が写っているのです!みたいな。合掌。