昨日の記事で「DJサリンジャー」と書いて笑いを取ろうと思ったのですが、よくよく考えると日本ではサリンジャーはサリンジャーであって、本当の名前 ”J・D・サリンジャー” なんてちっとも知られていないので、唐突に「DJサリンジャー」なんて書いても何が面白いのかわからなかったことでしょう。あまりにも高度な笑いを追求しすぎて読者の皆さまを放置してしまった事、伏してお詫び申し上げます。
それはそうと、サリンジャーといえば「ライ麦畑でつかまえて」が有名です。これに関しては私はズバリ問いたい。
何をやねん。
何をつかまえるんや。目的語がないから何を捕まえるのかさっぱりわからん。しかも「捕まえる」という言葉は「ねずみを捕まえる」であったり、「泥棒を捕まえる」であったり、害獣や犯罪者を捕らえるために使われる言葉です。目的語もなしに「捕まえて」と言うのであれば、とにかく捕まえることが重要です。にも関わらず、場所の指定があるのです。「ライ麦畑でつかまえて」って。
なんでやねん。
そうツッコミを入れずにはいられません。ライ麦畑で捕まえなければならない理由を述べよ。そんな悠長なことを言っているヒマはないのです。害獣、もしくは犯罪者を捕まえてとお願いしているのであれば、できるだけ早く捕まえて欲しいと急かすのであればともかく、場所の指定なんかしている場合ではありません。ただでさえ捕まえるのが難しい相手です。害獣も犯罪者も逃げることに命を賭けています。そんな本気の相手に対して、よりにもよって「ライ麦畑でつかまえて」とは何事だと。サリンジャーには猛省を促したい。最も強い言葉で非難したい。遺憾の意を表したい。
というわけで、「ライ麦畑でつかまえて」なんて小説のタイトルは一から十まで全てが間違っているわけです。場所指定で捕まえるという無茶振りをしている以上、百歩譲っても「ライ麦畑でつかまえてください」でしょう。謙虚な気持ちがなければいけません。合掌。