ぐわぐわ団

読んで損する楽しいブログ

洗わずに食べたい

カット野菜なんかには「洗わずに食べられます」と書いてあったりするのですが、これを世の中の一般常識、デフォルトにすべきじゃないかと思うのです。ベビーリーフなんかだと「さっと洗ってからお食べください」みたいなこと書いてあってげんなりする一方で「まぁええやろ」と洗わずにお皿にどべーっと盛り付けたりするわけですが、「さっと洗ってからお食べください」と「さっと」ってどのくらい?とか考えるのも面倒なので、やっぱり「洗わずに食べられます」がよいのです。

こんにゃくだってそうです。「あく抜き不要」と書いてあるとホッとするわけです。何も書いてないとゾッとするのです。厚揚げも「油抜き不要」と書いてあるものを手にしてしまいます。たけのこだって掘り立てのモノが米ぬかと一緒に売られていて「きゃー!新鮮なたけのこ!素晴らしいわ、おいくらかしら?」なんてなるとお思いでしょうか。たけのこのあくを取るなんてのは本当にものすごく根気のいる作業で、姑が嫁にやらせたら間違いなく嫁いびりと言われてしまい、各都道府県に設置されている嫁いびり防止協会への報告案件になります。

私たちの人生は有限であり、手間をかけて美味しいものを食べたい人は自分でマゾヒスティックに楽しむならいざ知らず、他人にさせるべきことではありません。「味噌汁の出汁をきちんと取っていないとは何事だ!」と海原雄山に言われたらぶん殴って「じゃあ自分でやってみろよ!面倒なんだよ!お前の子は山岡士郎か!」と言い返せばよろしい。スーパーで売っている出汁入り味噌汁はそれだけで十分美味しいですし、コクが欲しいのであれば隠し味にこっそり創味シャンタンを入れたらよろしい。めちょんこ美味しい味噌汁ができます。

食べ物にうるさいのは海原雄山と山岡士郎と伊東四郎だけでよいのです。食べることができたら幸せだと何度でも口すっぱく言います。悲しいかな人間は食べなければ死んでしまいますが、美食にはこだわらなくとも生きてはいけるのです。『美味しんぼ』のせいで世の中やたらと化学調味料を嫌悪する人が増えてしまいましたが、化学調味料は素晴らしい化学の成せる偉業なのです。褒め称えましょう。そして、なんでも美味しく食べることが「命をいただく」ことの供養になるのです。よろしいでしょうか。頑張りましょう。合掌。