うちの相方さんが突然「こむになった」と言いました。
Web2.0じゃあるまいし、突然 ".com" になってもらっても困ると思ったのですが、どうも違うようです。私がいつも使っている『日本国語大辞典』で調べてみると、このように説明されています。
こ‐む【虚無】 〘名〙 (「こ」は「虚」の呉音) 仏語。実体としての物がないこと。有無のはからいを越えて、空くうであり、真実そのものである無為自然のこと。
虚無というのはフランス語だそうです。となると、虚無僧というのはフランス人の坊さんのことを言うようです。ざるでできたゴミ箱みたいなのを被って尺八を吹いているあの坊さん、顔が見えないので今まで気がつかなかったのですが、中身はフランス人なのです。名前を聞いたら、フランソワーズだったりするのでしょう。世の中には知らなくてもよいことがたくさんあるのです。
そもそも、虚無という言葉は「きょむ」と読むのだとばっかり思っていました。もちろん、「きょむ」で調べても「虚無」が出てきます。そして、どうも少しばかり使い方が違うようです。「こむ」はフランス語ですが、「きょむ」は日本語で、昔から使われている言葉だったりします。古くは「きょぶ」と言っていたようです。
うちの相方さんが口にしたのは「こむ」ですから、真実そのものである無為自然になったということだと思われます。お風呂に入ったあとでのぼせただけだというのに、 無為自然になるとはすごいことです。しかも、フランス語を使うのですからただ事ではありません。
私もフランス人の端くれとして、もっとフランス語を使わなければいけないのですが、最近はカルロスが逮捕されて、フランスと日本の関係が残念なことになってしまっています。フランスと日本の架け橋として、もっと頑張らなければなりません。
そして、市原悦子さんが亡くなり、NHKで街の人にインタビューをしていたのですが、どいつもこいつも「ちょっと残念」と言いやがります。なんだよ、ちょっとって。ちょっとしか悲しくないのか、貴様らは!と「まんが日本昔ばなし」を観て育ったフランス人はちょっと angry でした。合掌。