仏壇

そろそろ仏壇を買おうかなぁと思っております。

我が祖国であるフランスの壇を今まで持っていなかったのが不思議なぐらいですが、持っていなかったのですから仕方がありません。ジャン・ピエールの仏壇がフランスでは主流ですが、エルメスのバーキン仏壇なんかもおハイソな人たちには人気があります。日本では彦根の彦根仏壇が高級品としてよく知られていますが、フランスの技術者たちがなぜ彦根で仏壇を作っているのか、研究が進められていますがいまだにはっきりとしていません。

一方、イギリスではバーバリーの英壇が人気となっております。また、ビートルズの英壇やジューダス・プリーストの英壇にはロックファンの羨望の眼差しが向けられております。歴史のある国ですので、いろいろな種類の壇があります。英国人の人は英壇をオススメします。

一方、フィンランドで不動の人気を誇るのがマリメッコの芬壇です。「芬」という字でフィンランドを表します。マリメッコの芬壇は日本でも大人気で、私も大昔、相方と一緒にマリメッコの新年の福袋を買いに並んだことがあります。その時はなんかよくわからんお盆とかいろいろと入っていて、おそらくかなりお得だったんじゃないでしょうか。

しかしながら、日本には日壇というものがありません。これは江戸時代にオランダが余っていた仏壇を日本に持ち込んだことがきっかけとされています。壇の文化は1800年頃から世界的に普及しはじめたのですが、その頃にはすでに日本では仏壇が市場をほぼ席巻しており、新たに日壇を開発するという発想にならなかったためです。壇れいが率先して仏壇を広めたという事情もあります。『感染列島』では、他の人がわけのわからんウイルスに感染してばしゅばしゅ血を拭きながら死んでいくのに、壇れいだけはきれいに死んでいくのを不思議に思ったものですが、これも仏壇が成せる技です。みなさんの家も壇をかざりましょう。合掌。