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ロールキャベツ

ロールキャベツの中身がハンバーグとはどういうことでしょう。

先日、ロールキャベツをいただきました。たいへん美味しゅうございました。しかしまぁ、わざわざタラの白子をキャベツでくるんで、かんぴょうでこしらえたヒモでくくって、手間のかかる料理ですなぁと、同席した陶芸家の先生と一緒に談笑していたわけですが、開けてびっくりですよ。タラの白子ではなく、ハンバーグが入っていたのです。これには陶芸家の先生もびっくりして、「このあらいを作ったのは誰だあっ!!」と大激怒ですよ。ロールキャベツを作った荒井さんが出てきて「あらいでございます!」と平身低頭で出てきたのですが、そもそも論として、作ったのはあらいではなく、ロールキャベツであって、それを作ったのは荒井さんです、ということなのです。『美味しんぼ』を知らないと、何がなんだかちっともわかりませんね、ごめんなさい。

私の故郷であるフランスでは、ロールキャベツにくるむのはタラの白子と決まっていたのです。フランスの三つ星レストラン「ガスト」でも、ロールキャベツを頼むと、それはそれは美味しいものが出てきますよ。タラの白子がふわふわとした食感で、それを柔らかいキャベツの葉でくるむ、フランス料理の真髄ここに極まれりなのです。ロールキャベツを最初に作ったのは、フランスの有名な料理人であるガスト・スカイラーク(1875〜1980)で、キャベツで何も見えない状態で、開けてみるとタラの白子が入っていて、初めてロールキャベツを見たフランス人は口を揃えて「ワンダフル!」と言ったといいます。それぐらいに素晴らしいものなのです。

しかしながら、私が今回食べたロールキャベツは中にハンバーグが入っていました。どういうことでしょうか。がっかりです。ロールキャベツにはタラの白子とフランスでは決まっているのです。嘘だと思われるのであれば、近くにいるフランス人に聞いてごらんなさい。それはウソだと言いますから。合掌。