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春眠暁を覚えず

「春眠暁を覚えず」と言いますが、ちょいちょい誤用されているので、今回はしっかりとこの言葉の成り立ちと意味をお教えしたいと思います。

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春眠というのは唐の時代の中国人です。フルネームは陳春眠と言いますが、まぁ春眠と言えば陳春眠のことをだいだい指します。

そんな春眠ですが、どれだけちゃんと教えても「暁」という文字を間違えて「焼」と書きよるんですわ。河内長野市にある大阪暁光高等学校も間違えて大阪焼光高等学校と書きよるわけですわ。テレビアニメの「暁のヨナ」なんてのも当然ながら「焼のヨナ」と書きよるんです。「暁のヨナ」は見た事おまへんねんけど、どんなアニメなんでっしゃろ、知らんけど。

それはそれとして、春眠は他のことは特に問題なくできるのですが、なぜか「暁」だけはいくら頑張っても覚えることができず「焼」と書いてしまうので、いつのころからか「春眠暁を覚えず」と言うようになり、春眠が「焼」と書いていたら「暁」を書いているんだと周りが勝手に思ってしまうようになってしまったんですわ。

でもな、そうなるとややこしいことが起きるんですわ。春眠が「たこ焼き」と書いても、周りの人は「春眠暁を覚えず」やから、これは「たこ焼き」じゃなくて「たこ暁き」やなぁと思い込んでしまって、ほな「たこ暁き」ってなんやねんな?春眠あほちゃうんか?みたいなことになってしまうわけでんな。こまったことでっしゃろ。他にもありまっせ。「世話を焼く」なんてのも、春眠が書いたら「世話を暁く」という意味やなと周りの人は思ってしまって、じゃあ「世話を暁く」ってなんやねんな?春眠あほちゃうか?みたいなことになってしまうわけでんがな。こうなったらもう、あきまへんわ。

結局、唐の皇帝が「春眠がややこしいこと書きよるから世の中が混乱する」と怒り出して、国外追放してしまいましてな、流れ流れて日本に来て、日本人の小学生に漢字を教えたそうな。このことから、「春眠暁を覚えず」というのは、漢字をしっかり覚えようという意味になったわけやな。しっかり勉強しぃや。合掌。