ぐわぐわ団

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何ですか、藪から棒に

人生で一度は言ってみたいコトバのひとつに「何ですか、藪から棒に」があります。

ゆらりと煙をくゆらせながら「何ですか、藪から棒に」と言ってみたいのです。しかしながら、うっかり言い間違えて「何ですか、藪から蛇に」と言ってしまう可能性が否定できません。仮に「何ですか、藪から蛇に」と言ってしまったが最後、あなたは陰で「やぶへび」と呼ばれることになるのです。実にツラい。そして、事あるごとに「やぶへびに頼んだら本当にやぶへびだった」みたいに言われるのです。これまたツラい。

しかし、どれほどツラくても生きていかねばなりません。たった一言「何ですか、藪から蛇に」と言ってしまったがために、人生が大きく変わってしまうのです。インターネットのライブ配信で「何ですか、藪から蛇に」と言ってしまったら大炎上してしまった挙句、ネットタトゥーとして決して消えない傷跡が残るのです。どうにかしてデジタルデータを消すことができたとしても、人の記憶は永遠に残るのです。人間の脳というのは素晴らしく、長期記憶として記憶されてしまえば決して消えることはありません。命が果てるまで、その記憶は脳内に焼き付いてしまうのです。これはもうデジタルタトゥーどころの話ではありません。

リェーナ・カーチナとユーリャ・ボルコワで構成される女性デュオ、t.A.T.u.もみなさんの記憶から消えずにずっと残り続けているではありませんか。和泉元彌ダブルブッキング事件もまだまだみなさんの記憶からは消えていないはずです。芸能ニュースなんてとんと見ない私ですら覚えているぐらいなのですから、他の方ならもっと覚えているはずで、推して知るべしです。

とにかく、私はいつか「何ですか、藪から棒に」と言いたい気持ちは十分どころか十二分にあるのですが、言わないまま残りの人生を終えても悔いはありません。でも、言えたらいいなとは思っています。言える日が来るのか、もしくは来ないのか、今はわかりませんが、いつかわかればいいなと思います。合掌。