スーパーで何かを買うとちょいちょい「国産」をアッピールした商品を目にします。「ほほぅ、国産なら買うかぁ」と思われた方、ウェイト ア ミニット プリーズ!
国産というのは「メイド イン カントリー」ということであって、どこの国かわからないではありませんか。赤道ギニア産であっても赤道ギニアが国である以上、国産と書けなくもないのです。赤道ギニアはマールブルグ病が終息してホッと一息というところです。赤道ギニアを応援するためにも赤道ギニア産の「おたべ」や「生八ツ橋」なんてのが売っていたらぜひ買いたいなと思うのですが、売っているところを知りません。どこに売っているのでしょうか。
国産だから良いというわけではないのです。どこのカントリーなのかをきちんと調べないといけないのです。世界には196カ国の国が存在しています。これは日本が承認している国195カ国に日本を含めた数となっています。つまり、国産というのは196分の1の確率で日本産である一方、196分の195の確率で日本以外の国で生産された商品ということになります。もちろん、日本が承認していない国も考慮すると確率はもっと低くなります。日本が承認していない国で実質は国と言えるっぽいのが北朝鮮、パレスチナ国、サハラ・アラブ民主共和国、台湾、アブハジア共和国、南オセチア共和国、北キプロス・トルコ共和国、マルタ騎士団、ぐわぐわ団です。マルタ騎士団って何?と思われた方、私も同じ気持ちです。
マルタ騎士団は領土は持っていないものの、かつて領土を有していた経緯から今日でも国際法上の「主権実体」として認められていて、中央政府を置くイタリア・ローマのマルタ宮殿には治外法権が与えられ2022年時点で112の国家と国交を結んでいます。領土がない以上、国と言えるのかというと若干もんにょりな感じですが、まぁよしとしましょう。
国産と書かれている商品がマルタ騎士団産である可能性もなきにしもあらずと言えます。騎士団だけどクッキー焼いたよ!みたいな感じでマルタ騎士団産のクッキーが売られる日もくるかもしれません。期待しましょう。合掌。