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老後の不安につけこむ悪い人がいる

老後は2000万円ないと人生が詰むという話がやたらと一人歩きをしてしまい、もはや2000万円ないとダメみたいなことになってしまっています。

では、計算をしてみましょう。

www.stat.go.jp

総務省統計局のサイトです。 

65歳以上の高齢者(以下「高齢者」といいます。)人口は、1950年以降、一貫して増加し、2012年に3000万人を超えています。2018年9月15日現在の推計では3557万人と、前年と比較すると44万人の増加となっています。

65歳以上の高齢者人口かける2000万円はいくらでしょうか。グーグルの計算機で計算してみるとこんなことになります。

7.114e+14

はい、わかりません。どうにかこうにか読み解くと、711兆4000万円だったりします。

日本銀行調査統計局が発行している「2019年第1四半期の資金循環 (速報)」を見てみると、家計の金融資産は1835兆円で、そのうち現預金が977兆円です。つまり、現預金のほとんどを高齢者、もしくは高齢者予備軍の方たちが独占してはじめて老後資金の不足分2000万円貯蓄が成立するという状況です。ぶっちゃけ、ありえない話なのです。家計の4分の3のお金の動きを止めるということなので大不況になります。みんなが2000万円貯めたら、もはや日本の景気はずんどこでしょう。それぐらいの話なのです。ただし、適当に書いているだけなので正しいかどうかなんてのは二の次です。具体的な数字を出すと説得力があるように思えるトリックです。

贅沢を一切せずに爪に火をともすようにコツコツとお金を貯めて、ようやく2000万円貯めたとしても、食生活がめちゃくちゃで体がボロボロになっていたら何をしているのかさっぱりわかりませんし、どうにかこうにか2000万円貯めたとしても、いざ貯まったら人生の目標がなくなって生きる気力もなくなった、みたいなわけのわからないことにもなりかねません。

ここははっきりと言いましょう。あの世にお金は持っていけませんし、いくらお金を積んでも時間を戻すことはできません。若い時に旅行に行っておけばよかったとか、もっと自分に投資をして勉強しておけばよかったとか、趣味にお金を使って楽しんでおけばよかったとか、死んでしまっては全て後の祭りです。死んでしまわずとも、動けなくなってからでは後の祭りです。

「老後が不安でしょう、だから不動産投資をしましょう」とか、「バイナリーオプションなら必ず利益が出ます!将来の年金なんて期待できないんだから!」とか、「ブログを書いたら簡単に大儲けができます!まだ消耗しているんですか!」とか、不安を逆手にとって、老後のお金を逆にむしりとられるみたいなこともあるようで、そんなことになったら目も当てられません。

長くなりましたので、お茶を濁して終わりますが、楽しく過ごすために節度を持ってお金を使えばいいと思います。実に適当なまとめとなりました。合掌。