会議や討論会などでよく「忌憚のないご意見をお聞かせください」と言われることがありますが、「忌憚のあるご意見」を言ってはいけないのでしょうか。
そもそも「忌憚」って何？というところから始めなければいけませんが、いつものとおり調べるのが面倒なので適当に書きますと、遠慮とかそういうことです、確か。つまり「忌憚のないご意見」というのは「遠慮なんかせんで好き勝手言うてぇな」ということになり、今のロシアによるウクライナ侵攻に関して私の忌憚のない意見を言うと「プーチンのバカ！もう知らない！」ということになったりするのです。私がロシア人だったら忌憚のない意見を言った瞬間にぬいぐるみにされてしまうことでしょう。恐ろしいことです。フランス人でよかった。
さて、日本人の美徳でもある遠慮を忘れてどうしようというのでしょう。ここはひとつ、忌憚のあるご意見も大切にすべきではないのでしょうか。親戚で集まってオードブルを用意したとしましょう。みんなぱくぱくと唐揚げやらソーセージやらを食べますが、残りのひとつだけは誰も手を付けることなく残ってしまうことが多いです。あれを「遠慮の塊」と言いますが、あれこそが日本人の美徳であり「忌憚の塊」なのです。昔の偉い人、ふじわらのかたまりも忌憚のある意見をがっつり言っていたのではないでしょうか。だからこそ、今の時代になっても語り継がれるのです。
それはそれとして、土曜日の午後10時からディーンが主役のドラマが始まりました。『パンドラの果実〜科学犯罪捜査ファイル』、今まさに放送中なのですが、最初の数分でディーン節が炸裂しまくっています。とにかくカッコいい。黒のトレンチコートをあれほどかっこよく着こなす人はディーン以外にはいません。
そして、10代でMITを出て博士号を取得したという設定の岸井ゆきのが最初っからキレキレの演技をしてディーンのかっこよさとは別のかっこよさを楽しむことができます。素晴らしいので是非観ましょう。合掌。
