何のこっちゃと思われるかもしれませんが、物理的に怖いのです。
とはいえ、ティシュペーパーのような柔らかい紙はそんなに怖くありません。トイレットペーパーも同様です。柔らかい紙ではなく、ちょっと固めの紙、そして薄い紙が怖いのです。
そう、おわかりかと思いますが、紙でちょいちょい手を切るのです。紙で手を切るのは鋭利な刃物で手を切るようなもので、シュパッと切れて痛いのです。最初は「切れたかな?」と思って見ていると、じわじわっと血が出てくるのです。長州力なら「キレてないですよ」と言うかもしれませんが、私の場合は実際に切れているのですから困るのです。そして、痛い。
固めの薄い紙だけではありません。段ボールも怖いことが最近わかりました。
端っこのところがざりざりで、やすりみたいになっているのです。こないだ、手の甲をざりっとやらかしてしまいまして、これもそこそこ痛かったのですが、それよりなかなかきれいに治らないのが問題で、私のピアニストとしての生命が絶たれてしまうのではないかとヒヤヒヤしてしまいました。ピアニストにとって指はもちろん、手の甲も大切なのです。テレビ番組で演奏するときは手をアップで撮られることも多いです。演奏だけではなく、見た目も重要で、めっちょこ超絶神業でねこふんじゃったを弾いて観客を魅了したとしても、手の甲が段ボールのせいでかさぶたができていたら幻滅することでしょう。
ぶっちゃけ言うと、ねこふんじゃったを弾くことはできません。ピアノは習っていたのですが、ねこふんじゃったはちっとも練習しませんでした。ねこをふんだらいけないと思っていたので、あの曲は許すことができなかったのです。
ねこをふんだらいけません。
紙袋に入れて蹴るなんてもっとしてはいけません。しかし、そういう歌があるのです。人間はなんと恐ろしい存在でしょうか。紙も怖いのですが、人間はもっと怖いのです。気をつけねばいけません。合掌。